
公害防止管理者の過去問|令和5年 大気・水質概論 問7 問題と解説
問題7
二酸化硫黄(SO₂)が主たる原因で発生した災害的事件,大気汚染問題として,誤っているものはどれか。
(1) ミューズ渓谷事件(ベルギー)
(2) ポザリカ事件(メキシコ)
(3) ドノラ事件(米国)
(4) ロンドン事件(イギリス)
(5) 四日市ぜん息(日本)
問題7の解答
正解は「2」です。
問題7の解説
解答に至るまでのステップ
ステップ1:設問は「SO₂が主因の災害的事件」を問うていると確認します。
つまり、“硫黄酸化物(特に二酸化硫黄)”が高濃度になったスモッグ等の事件が該当します。
ステップ2:環境省資料で、代表的なスモッグ事件(ミューズ・ドノラ・ロンドン)を確認します。
環境省の環境白書等では、
- 1930年 ベルギーのミューズ渓谷事件(いおう酸化物)
- 1948年 米国ドノラのスモッグ事件(硫酸化物など)
- 1952年 英国ロンドンスモッグ(いおう酸化物が高濃度)
が例示されています。
ステップ3:各選択肢が“SO₂主因”に当たるか判定します。
- (1) ミューズ渓谷事件(ベルギー):いおう酸化物が原因として挙げられています。適切です。
- (3) ドノラ事件(米国):硫酸化物などが原因として挙げられています。適切です。
- (4) ロンドン事件(英国):二酸化硫黄(SO₂)が高濃度だったことが示されています。適切です。
- (5) 四日市ぜん息(日本):二酸化硫黄が原因となった公害病として環境省資料でも言及されています。適切です。
- (2) ポザリカ事件(メキシコ):一般に、石油関連施設からの硫化水素(H₂S)等が中心に語られる事故として知られ、SO₂主因のスモッグ事件とは性格が異なります。
したがって誤りは(2)です。
問題のポイント
- “スモッグ(逆転層+燃焼排出)”型のSO₂事件は、ミューズ/ドノラ/ロンドンが典型です。
- ポザリカは“事故(漏えい)”色が強く、同列のSO₂スモッグ事件として扱いにくい点がひっかけです。


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