
公害防止管理者の過去問|令和4年 公害総論 問13 問題と解説

問題13
次の3種類の産業廃棄物を2018(平成30)年度における最終処分比率(最終処分量/排出量)の高い順に並べたとき、正しいものはどれか。
- 廃プラスチック類 > ゴムくず > 燃え殻
- 廃プラスチック類 > 燃え殻 > ゴムくず
- ゴムくず > 廃プラスチック類 > 燃え殻
- 燃え殻 > 廃プラスチック類 > ゴムくず
- ゴムくず > 燃え殻 > 廃プラスチック類
問題13の解答
正解は「5」です。
問題13の解説
この問題は、2018(平成30)年度の産業廃棄物の最終処分比率(最終処分量/排出量)について、「ゴムくず・燃え殻・廃プラスチック類」の3種類の中で、どれが最も“埋立などの最終処分に回されているか”を、環境省の統計に基づいて並べさせる問題です。
環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度実績)」
- プレスリリース本文
https://www.env.go.jp/press/109265.html - 概要資料 PDF(図1-7 など)
https://www.env.go.jp/content/000226634.pdf
最終処分比率とは?
ここでいう「最終処分比率」は、各廃棄物の排出量に対して、どれだけが最終処分(埋立など)になっているかの割合= 最終処分量 ÷ 排出量(%)のことです。
再生利用されれば「リサイクル」、中間処理で減量・無害化される分もある。最終的に残って埋立などに回される部分が最終処分量、この割合が高いほど、「その廃棄物はなかなかリサイクル・減量が進んでおらず、埋立に頼っている」という意味になります。
環境省データから3種類の最終処分率を確認
環境省では、「最終処分の比率が高い廃棄物は、ゴムくず(37%)、燃え殻(17%)、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず(16%)、廃プラスチック類(15%)等であった。」というデータを公開しています。つまり、今回の3種類だけ抜き出すと:ゴムくず:最終処分率 37%、燃え殻 :最終処分率 17%、廃プラスチック類:最終処分率 15%となります。
したがって、ゴムくず > 燃え殻 > 廃プラスチック類という順序になります。よって、正解は 5 です。
問題を解くポイント
ポイント1:必ず「年度」と「指標」を合わせて覚える
今回は 2018(平成30)年度の「最終処分比率」 というピンポイントな指定。再生利用率や排出量ではなく、あくまで「最終処分比率」 なので取り違えに注意。
ポイント2:「最終処分比率が高い品目」は並びをざっくり押さえておく
環境省の同資料(平成30年度)では、最終処分比率が高い順に:
- ゴムくず(37%)
- 燃え殻(17%)
- ガラスくず等(16%)
- 廃プラスチック類(15%)
とされているので、ゴムくず・燃え殻・廃プラは、“最終処分率が高い仲間”としてセットで記憶すると役に立ちます。


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