公害防止管理者の過去問|令和4年 水質概論 問4 問題と解説

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問題4

特定工場における公害防止組織の整備に関する法律に規定する汚水等排出施設に該当しないものはどれか。

  • 酸又はアルカリによる表面処理施設
  • 石炭を燃料とする火力発電施設のうち、廃ガス洗浄施設
  • 電気めっき施設
  • 皮革製造業の用に供する石灰づけ施設
  • 洗濯業の用に供する洗浄施設。

問題4の解答

正解は「5」です。

問題4の解説

この問題を解くための核心は、「水質汚濁防止法で規制される施設」と「組織法で管理者を置くべき施設」はイコールではないという点です。

まず、公害防止管理者を選任しなければならない「特定工場」とはどのような業種でしょうか。組織法第2条および同法施行令 第1条では、以下の4つの業種に限定しています。

  1. 製造業(物品の加工修理業を含む)
  2. 電気供給業
  3. ガス供給業
  4. 熱供給業

つまり、これ以外の業種(サービス業、農業、宿泊業など)は、たとえ汚水を出していても、組織法上の「特定工場」にはならず、公害防止管理者を置く義務はありません。

  • 「洗濯業」の扱い: 洗濯業は、日本標準産業分類において「生活関連サービス業」に分類されます。上記の「製造・電気・ガス・熱」のいずれにも該当しません。 したがって、洗濯業の洗浄施設は、水質汚濁防止法上の「特定施設」ではありますが、組織法上の「汚水等排出施設」には該当しません。これが正解の根拠です。
  • その他の選択肢((1)〜(4)):
    • (1) 表面処理、(3) 電気めっき、(4) 皮革製造:これらは典型的な製造業の工程です。
    • (2) 火力発電:これは電気供給業です。 これらはすべて組織法の対象業種に含まれるため、それぞれの施設は「汚水等排出施設」に該当します。

特定工場における公害防止組織の整備に関する法律施行令 第1条(製造業等) 法第二条の政令で定める業種は、製造業(物品の加工修理業を含む。)、電気供給業、ガス供給業及び熱供給業とする。

同 第4条(汚水等排出施設) 法第二条第二号の政令で定める施設は、水質汚濁防止法第二条第二項に規定する特定施設(中略)とする。

解説:第4条だけ読むと「水濁法の特定施設=汚水等排出施設」に見えますが、前提として第1条の「業種縛り」がかかるため、製造業等以外にある特定施設は除外されます。

出典:e-Gov法令検索 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律施行令

問題を解くポイント

このパターンは試験で非常によく狙われます。以下のベン図のイメージを持ってください。

  • 大きな円: 水質汚濁防止法の「特定施設」(すべての業種が対象。例:病院、ホテル、飲食店、洗濯業、製造業など)
  • 内側の円: 組織法の「汚水等排出施設」(製造業、電気、ガス、熱供給業のみ

試験問題で「組織法」の話が出たら、すぐに「製・電・ガ・熱(せいでんがねつ)」と唱えてください。 「し尿処理施設」「病院の厨房」「ホテルの厨房」「クリーニング店(洗濯業)」などが選択肢にあれば、それらは製造業等ではないため、即座に除外候補となります。

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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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