
公害防止管理者の過去問|令和3年 水質概論 問9 問題と解説
問題9
自然湖岸における植生の分類と代表的な植物の組合せとして、誤っているものはどれか。
植生の分類:植物
- 湿生植物:アゼスゲ
- 抽水植物:ヨシ
- 浮葉植物:アサザ
- 沈水植物:エビモ
- 浮漂植物:マコモ
問題9の解答
正解は「9」です。
問題9の解説
この問題は、水生植物の「生活形(ライフスタイル)」による分類が正しいかどうかを問うものです。結論から申し上げますと、(5)の「浮漂植物-マコモ」という組み合わせが誤りです。 正しくは、マコモは「抽水植物(ちゅうすいしょくぶつ)」に分類されます。
なぜマコモは「浮漂」ではないのか?
まず、各分類の定義を整理しましょう(ここが最重要です)。
- 湿生(しっせい)植物:水際や湿地に生える(常に水没はしていない)。
- 抽水(ちゅうすい)植物:根は水底の土の中にあり、茎や葉を水面から空中に突き出している。
- 浮葉(ふよう)植物:根は水底の土の中にあり、葉を水面に浮かべている。
- 沈水(ちんすい)植物:体全体が水中にある。
- 浮漂(ふひょう)植物:根を土に張らず、植物体全体が水面にプカプカ浮いている。
選択肢(5)のマコモは、水辺に行くとよく見かけますが、背丈が2メートル以上になり、水底にしっかり根を張って、茎を空中に伸ばしています(ヨシと似た姿です)。したがって、プカプカ浮いている「浮漂植物」ではなく、「抽水植物」が正解です。
その他の選択肢の確認
これらはすべて「正しい記述」です。
- (1) 湿生植物-アゼスゲ
- アゼスゲは湿地や小川の縁に生える植物です。冠水してもある程度耐えられますが、基本的には水際を好む「湿生植物」です。
- (2) 抽水植物-ヨシ
- ヨシ(アシ)は、日本の水辺で最も代表的な植物です。根は水底、茎は空中にある「抽水植物」の王様と言えます。
- (3) 浮葉植物-アサザ
- アサザは、スイレン(睡蓮)のように丸い葉を水面に浮かべる植物です。根は底にあるので「浮葉植物」です。
- (4) 沈水植物-エビモ
- エビモは、ササのような形の葉を持ちますが、全体が水中に沈んでいる「沈水植物」です。
問題を解くポイント
この手の問題を解く際は、個別の植物名を丸暗記する前に、以下の「ペアを覚えてしまいましょう。
- 「ヨシとマコモ」は兄弟(抽水植物)
- どちらも背が高く、水面から突き出している「抽水植物」です。水質浄化の主役としてセットでよく出題されます。「マコモは浮かない(浮漂ではない)」と覚えましょう。
- 「浮葉(ふよう)」と「浮漂(ふひょう)」の違い
- 漢字が似ていますが、「根が底についているか(浮葉)」か「根ごと浮いているか(浮漂)」かが決定的な違いです。
- 浮漂植物の代表例は「ホテイアオイ」や「ウキクサ」です。これらが選択肢にあれば浮漂植物として正解です。


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