公害防止管理者の過去問|令和4年 大規模水質特論 問4  問題と解説

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問題4

海洋生態系モデルにおける植物プランクトンの増殖速度の計算において、栄養塩の窒素及びりんによる制限をそれぞれNLIM及びPLIMとしたとき、下記のミハエリスーメンテンの式でそれぞれを計算できるものとする。

最大可能比増殖速度をGmaxとし、光の制限項が0.8、N=2mg/L、KN=2mg/L、P=0.6mg/L、KP=0.2mg/Lのとき、植物プランクトンの比増殖速度Gの計算式として、適切なものはどれか。

ただし、栄養塩の制限はリービッヒの最小律に従い、けい酸の制限は無視できるものとする。

  • G=Gmax×0.2
  • G=Gmax×0.4
  • G=Gmax×0.5
  • G=Gmax×0.6
  • G=Gmax×0.8

問題4の解答

正解は「2」です。

問題4の解説

この問題は、植物プランクトンの比増殖速度を「光の制限」と「栄養塩(窒素・りん)の制限」を順番に掛け合わせて求める計算問題です。計算自体はシンプルですが、どの制限を採用するか(最小律)がポイントになります。

解答に至るまでのステップ

ステップ1 栄養塩ごとの制限項(NLIM・PLIM)を計算する

まず、与えられているミハエリス–メンテン式をそのまま使って、窒素(N)とりん(P)の制限項をそれぞれ計算します。

  • 窒素制限(NLIM)

NLIM=NN+KN=22+2=24=0.5NLIM = \frac{N}{N + K_N} = \frac{2}{2 + 2} = \frac{2}{4} = 0.5

  • りん制限(PLIM)

PLIM=PP+KP=0.60.6+0.2=0.60.8=0.75PLIM = \frac{P}{P + K_P} = \frac{0.6}{0.6 + 0.2} = \frac{0.6}{0.8} = 0.75

ここまでで、窒素による制限:0.5、りんによる制限:0.75と分かります。

ステップ2 リービッヒの最小律に従って「強い制限」を選ぶ

次に、問題文の条件である リービッヒの最小律を適用します。リービッヒの最小律とは、「成長は、最も不足している要因によって決まる」という考え方です。

今回の場合は、

  • 窒素:0.5
  • りん:0.75

なので、より小さい値である 0.5(窒素制限)が、栄養塩による制限として採用されます。

ステップ3 光の制限項と掛け合わせる

最後に、与えられている 光の制限項(0.8) を掛けます。

比増殖速度 G は、

G=Gmax×(光の制限)×(栄養塩制限)G = G_{\text{max}} \times(光の制限)\times(栄養塩制限)

ですから、

G=Gmax×0.8×0.5=Gmax×0.4G = G_{\text{max}} \times 0.8 \times 0.5 = G_{\text{max}} \times 0.4

となります。

問題のポイント

この問題で大切なのは、次の3点です。

  1. NLIM と PLIM はそれぞれ別々に計算する
  2. 栄養塩の制限は「小さいほう(最小律)」を使う
  3. 最後に光の制限項を掛ける

どれか一つを飛ばしてしまうと、0.5 や 0.8 をそのまま答えにしてしまいやすくなります。

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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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