
公害防止管理者の過去問|令和3年 ばいじん・粉じん特論 問13 問題と解説
問題13
ダスト濃度測定に伴う排ガス中の水分量の測定に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 平衡形試料採取装置を用いる場合は、あらかじめ水分量を知る必要はない。
- 測定においては、ダクト断面の中心部に近い1点だけから採取してよい。
- 測定には、共通すり合わせU字管又はシェフィールド形吸湿管が用いられる。
- 二酸化炭素を含むガスに対して酸化バリウムは使用できない。
- 使用燃料の量や組成などから計算により水分量を求める方法は、JISでは認められていない。
問題13の解答
正解は「2」です。
問題13の解説
排ガス中の水分量測定に関する記述で誤っているのは「測定においては、ダクト断面の中心部に近い1点だけから採取してよい。」です。
実際には、水分量(湿度)の採取測定も、できるだけガスの平均状態を反映させるため、ダクト断面の複数点からサンプリングするか、十分に混合された代表点で行うべきとされています。
単一の点、特に中心付近1点だけでは、流れが偏っていたり温度分布がある場合に正確な平均水分を得られません。JISK0095などでは試料ガスの採取は基本的に多点(又は代表点)で行うことが求められており、この記述は誤りです。
他の選択肢は正しい内容です。
(1) 平衡式試料採取装置(例えばオリフィス付き冷却水ジャケット式の湿度計)を使う場合、試料ガス中の水分と吸収液が平衡に達するため事前に水分量を知らなくても適切に測定できます。
(3) 水分測定には古典的方法として共通すり合わせU字管(塩化カルシウム管など)またはシェフィールド型吸湿管が用いられます。これらは乾燥剤による化学吸収法で水分を定量する装置です。
(4) 排ガス中にCO2が多い場合酸化バリウムは使えません。BaOはCO2とも反応して炭酸バリウムになり、水分以外に消費されてしまうため、湿度測定用の乾燥剤として不適です。(代わりにシリカゲルなどを用います)
(5) 燃料の使用量・組成から理論計算で煙道ガス中の水分量を求める方法はありますが、JISでは正式な水分測定法とは認められていません。JISや告示では、現場サンプリングによる実測が原則です。
問題を解くポイント
排ガス湿度の測定手順に関する知識を問う問題です。測定位置に関する規定は重要で、基本的に1点測定ではなく平均化するという原則を覚えておくと(2)の誤りに気付けます。
また、具体的な装置名(U字管・シェフィールド管)や試薬の注意点(BaOはCO2に不適)など細部も理解しておくと、他の選択肢が正しいと裏付けられます。測定法に関するJISの方針(計算法は公式には不可など)も合わせて知っておきましょう。


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