
公害防止管理者の試験に受からない人が実践すべき5つのこと【保存版】

原則として、公害防止管理者の国家試験は1年に1度しかチャンスがありません。だからこそ、しっかり準備して臨みたいところですが、時間の確保が難しい社会人にとって働きながら挑戦するのは至難の業です。実際、試験合格にあと一歩届かずに苦戦している方もいると思います。
この記事では、公害防止管理者の試験に受からない人がやるべきことをまとめています。不合格になるには、必ず原因があります。その要因を特定して乗り越えていけば、資格取得の未来が見えるはずです。もう一度、挑戦しようという方の後押しになれば幸いです。
公害防止管理者の試験に受からない人が実践すべき5つのこと
それでは、公害防止管理者の試験に合格できずに悩んだとき、具体的にどうすればいいのでしょうか?
ここでは、5つの視点から受からない人たちが実践すべきことをまとめていきます。
その1 区分の難易度を見直す
第1に、自分が受けている区分の難易度を見直すことをおすすめします。
今の実力が合格圏内にない場合、それを補うための勉強量を増やす、あるいは、区分を変更するのが現実的な解決策です。
「水質関係の1種を目指していたのに、4種を受けるのはもったいない」という気持ちになる方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。なぜなら、公害防止管理者には区分合格制度が設けられており、特定の区分に合格すると他の区分で試験を受けるときに重複する科目が免除になるからです。
例えば、水質関係第4種に合格すれば、翌年の水質関係第1種の試験では公害総論、水質概論、汚水処理特論の3科目がすでに合格済みという扱いになります。これによって、勉強する科目は半分になるので、試験対策に要する工数を大幅に削減できるわけです。
その2 模試を受験する
第2に、本番で力を発揮できるかどうかを確認するために、模試を受けることを推奨します。
テキストを使って問題を解いているときは答えがすらすらとわかっているのにもかかわらず、本番になるとうまくいかない人は、試験に慣れていない可能性があります。それを克服するには、実際の試験に近い形式で練習するのが弱点を克服する近道です。
特に、「1年に1回しかチャンスがない」という試験の性質に強いプレッシャーを感じるのは、決して珍しいことではありません。むしろ、頑張った人ほど緊張して本番に弱くなってしまうのはよくあることなのです。
だからこそ、本番と同じ形式の「模試」を受けることで実力を正確に把握し、試験それ自体に備える訓練になるのです。公害防止管理者の試験を管理する一般社団法人産業環境管理協会では、毎年模試を実施しているので、興味のある方は一度、テストを受けてみましょう。
その3 過去問を満点取るまでやり切る
第3に、過去問を満点取るまでやり切ってみましょう。
公害防止管理者試験では毎年似たような問題が出題される傾向があるため、過去問は最良の教材です。少なくとも直近5年分の過去問はすべて解き、解説を読んで理解できるようにしておくことが望ましいとされています。
まず最初に過去問を解いた際は、合格点に届かなくても問題ありません。重要なのは、どこで間違えたのか、どの知識が不足していたのか、そしてどの分野が頻出なのかを見極めることです。間違えた箇所やあやふやだった知識はメモを取るなどして、次に同じ問題が出ても確実に得点できるようにしましょう。
過去問演習を繰り返すうちに実力がついていくので、満点を取るつもりで徹底的にやり込むことが大切です。産業環境管理協会からは過去5年分の問題集が出版されています。公開されている過去問サイトなども活用すれば、費用をかけずに演習量を確保できます。
とにかく、繰り返し過去問に取り組み、どの年度のどの科目でも9割以上正解できるくらいまで習熟しておけば、本番でも大崩れするリスクは減らせるでしょう。
その4 資格認定講習を活用する
第4に、資格認定講習を活用するのも一つの方法です。
公害防止管理者には、年1回の国家試験とは別に「資格認定講習」という制度があります。一定の技術系資格や学歴・実務経験を有している人が書類審査を通過すれば受講でき、所定のeラーニング講習(約28日間)を修了した後に行われる修了試験に合格すれば、国家試験に合格した場合と同等の資格が付与されます。つまり、国家試験を受けなくても修了試験に受かれば公害防止管理者になれるわけです。受講資格が必要にはなりますが、該当する方はこの制度を検討してみましょう。
資格認定講習の利点は、合格率がやや高めである点です。認定講習の修了試験は国家試験と同等レベルの難易度ですが、実際の修了者の割合は国家試験より高い傾向があります。2024年のデータでは、認定講習の全区分合計で約53%が修了試験に合格しており、これは例年合格率20~30%程度といわれる国家試験より高い数字です。
もちろん講習を受ければ楽に受かるというものではなく、真剣に勉強して臨む必要があります。しかし、「年に一度の本試験で結果を出さなければいけない」というプレッシャーから解放され、自分のペースで講習期間中に学習できるメリットは大きいでしょう。
注意点として、資格認定講習は年に一度実施されるうえ、一度修了試験に落ちてしまうとすぐに再受講できる仕組みはありません。そのため、「どうしても今年中に資格が欲しい」という場合には向きませんが、受講資格を満たしていて計画的に取り組めるのであれば、有力な選択肢となります。会社から受講を推奨されているケースもあるので、自分の状況に合わせて検討してみてください。
その5 基礎力を見直す
第5に、問題の解説を読んでも内容が入ってこないならば、基礎力を抜本的に見直すことも重要です。
とりわけ、私立文系出身で数学と科学の勉強に慣れていない人は、択一試験の部分的な要素を過去問を通じて学習しても出題形式が変わると対応できないという問題が起きるかもしれません。基礎力がないと応用力は身につきませんから、場当たり的な知識が合格に至らない要因になっている可能性があります。
「今から基礎を始めるのは流石に時間がかかりすぎる」と焦る気持ちが出るかもしれませんが、遠回りのように見えて、基礎を固めておくのが試験合格においては大切なことです。
近年では、生成AIも誕生していることから独学環境を整えやすくなっていますから、遅れを取り戻すために支払うコストも昔と比べて安くなっています。まずは、ベースの知識をしっかり理解するまで基礎力を養うことで合格までの距離を縮めることができるはずです。
中長期的な合格プランを立てよう
公害防止管理者は区分によっては学習範囲が非常に広い性質があります。また、社会人になってから仕事と家庭を両立させながら、勉強しないといけない人たちも多く、「時間に余裕がない」と悩んでいる人たちもいるはずです。
とはいえ、自分の実力を適切に把握したうえで、無謀な挑戦を続けるのはモチベーションの喪失だけではなく、公害防止という領域それ自体に嫌悪感を覚えるようになるおそれもあります。そうなっては元も子もありません。
受からないことには理由があります。だからこそ、その原因を特定したうえで、適切な解決策を選択すればよいのです。それに一発合格できている人は非常に少ないので、3年程度の中期プランで区分や科目合格制度もうまく活用しながら、学習スケジュールを立てましょう。


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