
公害防止管理者の過去問|令和5年 公害総論 問12 問題と解説

目次
問題12
騒音に係る環境基準を、その制定された年の古い順に左から並べたとき、正しいものはどれか。
- a.騒音に係る環境基準
- b.航空機騒音に係る環境基準
- c.新幹線鉄道騒音に係る環境基準
- a → b → c
- a → c → b
- b → c → a
- b → a → c
- c → a → b
問題12の解答
正解は「1」です。
問題12の解説
この問題は、3つの騒音に関する環境基準が「いつ最初に決められたか」を知っているかどうかを問うものです。それぞれの制定年を、環境省などの公的資料で確認していきます。
① 騒音に係る環境基準(a)
●いつ制定されたか?
松戸市(環境省資料をもとにした解説)では、次のように説明されています。騒音に係る環境基準は、昭和46年(1971年)に設定されましたが、平成10年9月30日に改正され、平成11年4月1日に施行されました。
つまり、初めて設定されたのは昭和46年(1971年)、平成10年(1998年)に評価方法などを改正しているが、「制定された年」といえば 1971年が“元祖” です。
② 航空機騒音に係る環境基準(b)
●いつ制定されたか?
国立国会図書館「日本法令索引」では、航空機騒音の環境基準について次のように出ています。
「航空機騒音に係る環境基準について」
昭和48年12月27日 環境庁告示第154号、
つまり、航空機騒音の環境基準は昭和48年(1973年)に環境庁告示として制定 されています。
年代で見ると、一般の騒音(1971年)よりあと(1973年) に決められたことになります。
③ 新幹線鉄道騒音に係る環境基準(c)
●いつ制定されたか?
環境省の公式ページに次のように書かれています。
「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」
(昭和50年7月29日 環境庁告示第46号)
また、宮城県や神奈川県の解説でも同じ告示年が示されています。つまり、新幹線騒音の環境基準は
昭和50年(1975年)に制定 されたものです。
したがって、制定された年の古い順に並べると、1971年 → 1973年 → 1975年:a(騒音) → b(航空機) → c(新幹線)となります。
④問題を解くポイント
- まず 「一般の騒音環境基準」がいちばん古い(昭和46年) という軸を覚える。
- 次に、航空機騒音:昭和48年(1973年)、新幹線騒音:昭和50年(1975年)と “航空機 → 新幹線” の順 をセットで暗記する。
- 「制定年」と「改正年」を区別するクセをつける。特に騒音の環境基準は平成10年に改正されているため、「平成10年=制定」と思い込むと誤答につながります。


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