
公害防止管理者の過去問|令和3年 ダイオキシン類概論 問7 問題と解説
問題7
ダイオキシン類対策特別措置法施行状況におけるダイオキシン類の特定施設に関する記述として,誤っているものはどれか。
- ⑴ 大気関係の特定施設数は,2001(平成 13)年度から 2002(平成 14)年度の間に25 %程度大きく減少し,その後は漸減傾向にある。
- ⑵ 大気関係で施設数が多いのは,①廃棄物焼却炉 ②アルミニウム合金製造施設 ③製鋼用電気炉の順である。
- ⑶ 大気関係で施設数の多い上位 3 施設を合計すると大気関係施設数合計の約 80 %を占める。
- ⑷ 水質関係で施設数が多いのは,①廃ガス洗浄施設,湿式集じん施設 ②灰の貯留施設である。
- ⑸ 水質関係で施設数の多い上位 2 施設を合計すると水質関係施設数合計の 70 %以上を占める。
問題7の解答
正解は「3」です。
問題7の解説
本問は、環境省が毎年度取りまとめている「ダイオキシン類対策特別措置法施行状況」における、特定施設(大気基準適用施設/水質基準対象施設)の施設数の推移と内訳(種類別割合)の理解を問うものです。各肢が、施行状況資料(本文・概要)に記載される数値・割合と整合するかを確認します。
⑴「大気関係の特定施設数は2001年度→2002年度に25%程度減少し、その後は漸減」
正しい。環境省公表値より、平成13年度末(平成14年3月31日)の大気基準適用施設数は 18,315施設、平成14年度末(平成15年3月31日)は 13,685施設です。減少率は、(18,315 − 13,685) ÷ 18,315 ≒ 0.253(約25%)となり、記述と一致します。また、その後の推移についても「平成14年度以降、大気基準適用施設は減少傾向」と整理されています。
⑵「大気関係で施設数が多い順:①廃棄物焼却炉 ②アルミニウム合金製造施設 ③製鋼用電気炉」
正しい。直近の施行状況(例:令和5年度)でも、大気基準適用施設は 廃棄物焼却炉が最多で、次いでアルミニウム合金製造施設、製鋼用電気炉の順と示されています。
⑶「大気関係の上位3施設の合計は施設数合計の約80%」
誤り(これが正答)。施行状況資料では、廃棄物焼却炉が大気基準適用施設全体に占める割合だけで約9割前後となる年が継続しており、上位3施設の合計は約80%ではなく、90%を大きく超えるのが通常です。
例えば、令和5年度末では、廃棄物焼却炉が 88.7%を占め、上位3施設(焼却炉+アルミ合金+電気炉)合計は当然これを上回ります。したがって「約80%」は、施行状況の実データと整合しません。
⑷「水質関係で施設数が多いのは ①廃ガス洗浄施設・湿式集じん施設 ②灰の貯留施設」
正しい。令和5年度末の水質基準対象施設の種類別内訳として、最多区分の中で廃ガス洗浄施設・湿式集じん施設が 1,476施設、次いで灰の貯留施設が 825施設と示されています。
⑸「水質関係の上位2施設の合計は水質関係施設数合計の70%以上」
正しい。令和5年度末では、上記2種(廃ガス洗浄・湿式集じん+灰貯留)で合計が全体の71.2%を占めると明記されています。
問題を解くポイント
- 「推移(前年差)」は年度末施設数(3/31時点)の比較で判断する(⑴は実際に約25%減)。
- 「割合」問題は“最多の廃棄物焼却炉だけで何%か”を先に押さえる。 ここが約9割なら、「上位3つで80%」は成立しにくい(⑶が落とし穴)。
- 水質は「焼却炉に付随する設備(廃ガス洗浄・湿式集じん)+灰貯留」が主力で、2つで7割超という定番構造を覚える。
- 最新情報を必ずチェックしてください。


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