公害防止管理者の過去問|令和4年 水質概論 問6 問題と解説

公害防止管理者の過去問|令和4年 水質概論 問6 問題と解説
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問題6

環境省による「PRTRデータを読み解くための市民ガイドブック(令和2年9月発行)」には、公共用水域への排出の多い5物質等とその排出量が示されている。次に示す5物質のうち、排出量が最も多い物質はどれか。

  • ふっ化水素及びその水溶性塩
  • 亜鉛の水溶性化合物
  • チオ尿素
  • ほう素化合物
  • マンガン及びその化合物

問題6の解答

正解は「4」です。

問題6の解説

この問題の出典である「PRTRデータを読み解くための市民ガイドブック(令和2年9月発行)」は、平成30年度(2018年度)の届出データに基づいています。この年度のデータを正確に見ると、公共用水域(河川・湖沼・海域)への排出量において、長年の1位であった「マンガン」を抜き、「ほう素化合物(ほう素及びその化合物)」が1位となっています。

【平成30年度 公共用水域への排出量ランキング(環境省データ)】

  1. ほう素及びその化合物(約1,900トン)
  2. マンガン及びその化合物(約1,400トン)
  3. ふっ化水素及びその水溶性塩
  4. 亜鉛の水溶性化合物

ほう素は、石炭火力発電所の排煙脱硫装置からの排水や、ガラス製造業、表面処理業などで排出されます。この年度は、産業活動の活発化等の影響でほう素の排出量が相対的に多く計上され、マンガンを上回る結果となりました。

「昔はマンガンが1位だった」という知識だけで解くと引っかかる、まさに「データの年度」を意識させる良問です。

問題を解くポイント

この問題を通じて、単なる暗記ではなく「水質汚濁物質の勢力図」を理解しましょう。

① 水域の「2強」はマンガンとほう素

公共用水域への排出量は、年度によって「マンガン」と「ほう素」が1位と2位を争う構造が続いています。

  • マンガン: 鉄鋼業、金属精錬などで大量に発生。長年の王者。
  • ほう素: 発電所やガラス産業などで発生。近年排出量が多い。
  • 試験対策: 選択肢に「ほう素」があれば要注意。**「この2つが圧倒的に多い」**と認識し、他の物質(チオ尿素など)は消去法で外します。

② 最新の動向(令和4年度データなど)

直近(令和5年公表、令和4年度データなど)の傾向を見ると、再び「マンガン」が1位に返り咲くケースや、両者が僅差になるケースが見られます。したがって、試験対策としては以下のように整理してください。

排出先1位の常連2位以下の常連覚え方
大気トルエンキシレン、エチルベンゼン「空にはトルエン」(圧倒的1位)
水域マンガンほう素ふっ化水素、亜鉛「水にはマンガンとほう素」(2強が競っている)
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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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