公害防止管理者の過去問|令和3年 公害総論 問14 問題と解説

公害防止管理者の過去問|令和3年 公害総論 問14 問題と解説
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問題14

化管法の次の対象物質のうち、2018年度における届出排出量が最も多いものはどれか。

(化管法:特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)

  1. ベンゼン
  2. キシレン
  3. エチルベンゼン
  4. ノルマル-ヘキサン
  5. ジクロロメタン(別名塩化メチレン)

問題14の解答

正解は「2」です。

問題14の解説

この問題は、化管法(PRTR制度)にもとづき、2018(平成30)年度に全国から届出された「届出排出量」が最も多い対象物質はどれかを問うものです。聞かれているのは「有害性」ではなく、“排出量(t/年)の大きさ”の比較です。

① 公的データで上位物質を確認する

環境省が公開している「平成30年度PRTRデータ(化学物質の排出量・移動量の集計結果)の概要」を見ると、届出排出量の上位は以下のとおりです。

① トルエン (合成原料や溶剤などに使用) : 50 千トン (構成比 34%)
② キシレン (合成原料や溶剤などに使用) : 25 千トン ( 〃 17%)
③ エチルベンゼン (合成原料や溶剤などに使用) : 15 千トン ( 〃 10%)
④ ノルマル-ヘキサン(溶剤などに使用) : 11 千トン ( 〃 7.1%)
⑤ 塩化メチレン (金属洗浄などに使用) : 9.8 千トン ( 〃 6.6%)

選択肢にトルエンがないので、正解は「キシレン」となります。なお、2023年の情報では以下のとおりとなっており、トルエンが多い傾向は変わりませんが他の物質が台頭することも珍しくないので注意してください。

① トルエン(合成原料や溶剤などに使用) : 79 千トン (構成比 20 %)
② マンガン及びその化合物 (特殊鋼・電池などに使用) : 70 千トン ( 〃 17 %)
③ キシレン (合成原料や溶剤などに使用) : 25 千トン ( 〃 6.1 %)
④ クロム及び三価クロム化合物(特殊鋼などに使用) : 22 千トン ( 〃 5.5 %)
⑤ エチルベンゼン(溶剤などに使用) : 19 千トン ( 〃 4.6 %)

② 問題を解くポイント

本問は最新のデータを知っているかどうかがカギとなります。

環境省が公開している最新データは以下のリンクから見れるので、テストを受ける年を基準に新しい年の資料を確認するように心がけてください。

令和5年度PRTRデータの概要等について -化学物質の排出量・移動量の集計結果等-

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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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