
公害防止管理者の過去問|令和7年 水質概論 問3 問題と解説
問題3
質汚濁防止法施行規則第8条の6に規定する有害物質貯蔵指定施設の地下貯蔵施設に係る構造等に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。
有害物質貯蔵指定施設のうち地下に設置されているもの(以下「地下貯蔵施設」という。)は、有害物質を含む水の(1)漏えい等を防止するため、次の各号のいずれかに適合するものであることとする。
一 次のいずれにも適合すること。
イ (2)タンク室内に設置されていること、(3)二重殻構造であることその他の有害物質を含む水の(1)漏えい等を防止する措置を講じた構造及び材質であること。
ロ 地下貯蔵施設の外面には、(4)倒壊を防止するための措置が講じられていること。ただし、地下貯蔵施設が設置される条件の下で(4)倒壊するおそれのないものである場合にあっては、この限りでない。
ハ 地下貯蔵施設の内部の有害物質を含む(5)水の量を表示する装置を設置することその他の有害物質を含む(5)水の量を確認できる措置が講じられていること。
問題3の解答
正解は「4」です。
問題3の解説
本問は、水質汚濁防止法施行規則第8条の6(有害物質貯蔵指定施設の地下貯蔵施設の構造等)について、条文の文言と一致するかを確認する問題です。
第八条の六 有害物質貯蔵指定施設のうち地下に設置されているもの(以下「地下貯蔵施設」という。)は、有害物質を含む水の漏えい等を防止するため、次の各号のいずれかに適合するものであることとする。
一 次のいずれにも適合すること。
イ タンク室内に設置されていること、二重殻構造であることその他の有害物質を含む水の漏えい等を防止する措置を講じた構造及び材質であること。
ロ 地下貯蔵施設の外面には、腐食を防止するための措置が講じられていること。ただし、地下貯蔵施設が設置される条件の下で腐食するおそれのないものである場合にあつては、この限りでない。
ハ 地下貯蔵施設の内部の有害物質を含む水の量を表示する装置を設置することその他の有害物質を含む水の量を確認できる措置が講じられていること。
二 前号に掲げる措置と同等以上の効果を有する措置が講じられていること。
施行規則第8条の6第1号は、地下貯蔵施設について「次のいずれにも適合すること」とし、代表例として イ・ロ・ハを並べています。ここで設問の下線(1)~(5)を条文と照合します。
(1)「漏えい等」…正しい
条文上、地下貯蔵施設は「有害物質を含む水の漏えい等を防止するため」一定の基準に適合すること、とされています。設問(1)は条文どおりです。
(2)「タンク室内に設置」…正しい
第8条の6第1号イでは、地下貯蔵施設が「タンク室内に設置されていること」等の条件を満たすことを求めています。設問(2)は条文どおりです。
(3)「二重殻構造」…正しい
同じく第1号イで「二重殻構造であることその他の漏えい等防止措置を講じた構造・材質」であることが求められます。設問(3)は条文どおりです。
(4)「倒壊を防止」…誤り(ここが正答)
第8条の6第1号ロの趣旨は、地下に設置されるタンク等について、外面の劣化要因として現実的に問題となる 腐食(地下水・土壌環境による腐食) を防ぐことです。条文は次のとおりで、外面に求めるのは 「腐食を防止するための措置」です。
- 正:地下貯蔵施設の外面には、腐食を防止するための措置が講じられていること(ただし、設置条件の下で腐食するおそれがない場合は除く)
したがって、設問(4)の「倒壊」は条文不一致で誤りです。(「倒壊」は地上構造物の安定性の文脈で用いられることが多く、地下貯蔵施設の“外面”に対する規制趣旨としても不自然です。ここは典型的なひっかけになりやすい箇所です。)
(5)「水の量」…正しい
第8条の6第1号ハでは、地下貯蔵施設内部の「有害物質を含む水の量」を表示する装置等により量を確認できる措置を求めています。設問(5)は条文どおりです。
問題を解くポイント
- 地下貯蔵施設の“外面”で問われたら「腐食」を疑う
地下は土壌・地下水で腐食が進行しやすく、規制文言も「腐食を防止するための措置」が定型です。 - 「ただし書き」もセットで覚える
「設置条件の下で腐食するおそれがない場合」は例外として除外されます(=防食措置が不要となり得る条件がある)。 - 他の肢(タンク室内、二重殻、量の確認)は“漏えい等の早期発見・防止”の体系
二重殻や量の監視は、漏えい等の未然防止・早期把握のための規定で、条文上のセットとして出やすい。


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