公害防止管理者の過去問|令和5年 ばいじん・粉じん特論 問3  問題と解説

  • URLをコピーしました!

問題3


流通形式集じん装置において、ガスの流れが層流であるとき、粒子の移動速度vを表す式として、正しいものはどれか。ただし、FDはガスの抵抗力、μはガス粘度、dpは粒子径、Cmはカニンガムの補正係数である。

問題3の解答

正解は「3」です。

問題3の解説

解答に至るまでのステップ

ステップ1 出発点の式を「分数の形」として落ち着いて読む

ここで扱う出発点は、層流でのストークス抵抗(カニンガム補正込み)の形として与えられる次の式です。

FD=3πμdpvCmF_D = \frac{3\pi \mu d_p v}{C_m}

この式は、「右辺は分数で、分子(上)に 3πμdpv3\pi \mu d_p v、分母(下)に CmC_m​ がある」と読めば十分です。今回やることは、この式を “v=” の形に変形するだけです(中身の物理は一旦置いて、純粋な式変形として進めます)。

ステップ2 分母 CmC_mを消す(両辺に CmC_mを掛ける)

分数が出てきたときの定石は、分母を消すことです。右辺は「CmC_mで割っている」ので、両辺に CmC_mを掛ければ分母が消えます。

両辺に CmC_mを掛ける(式の両側に同じ操作をするのが“両辺”の意味です):

FD×Cm=3πμdpvCm×CmF_D \times C_m = \frac{3\pi \mu d_p v}{C_m} \times C_m

右辺は「/Cm/C_m×Cm\times C_mが打ち消し合う」ので、

CmFD=3πμdpvC_m F_D = 3\pi \mu d_p v

ここまでで、もう分数がなくなり、だいぶ見やすくなります。

ステップ3 vv以外を反対側へまとめる(両辺を 3πμdp3\pi \mu d_p で割る)

いま欲しいのは vvv だけが右辺または左辺に単独で残る形です。
現在は

CmFD=3πμdpvC_m F_D = 3\pi \mu d_p v

右辺の vvは、(3πμdp)(3\pi \mu d_p)と「掛け算のかたまり」になっています。

両辺を 3πμdp3\pi \mu d_pで割る:

CmFD3πμdp=3πμdpv3πμdp\frac{C_m F_D}{3\pi \mu d_p} = \frac{3\pi \mu d_p v}{3\pi \mu d_p}

右辺は分子・分母に同じ (3πμdp)(3\pi \mu d_p)があるので打ち消えて、

CmFD3πμdp=v\frac{C_m F_D}{3\pi \mu d_p} = v

通常は左に vvv を置くので順番を入れ替えて(等号は左右を入れ替えても成り立ちます)、

v=CmFD3πμdpv = \frac{C_m F_D}{3\pi \mu d_p}

これで「v=v=\dotsv=…」の形が完成です。

ステップ4 完成した形を選択肢と一致判定する

最終形は

v=CmFD3πμdpv = \frac{C_m F_D}{3\pi \mu d_p}

です。該当するのは (3) だけです。

問題のポイント

この問題は「物理を深く理解しているか」よりも、まずは 分数の形の式を、両辺操作で安全に変形できるかが勝負です。誤答は、μ\mudpd_pが分子に行ってしまったり、CmC_mが分母側に残ったりしており、“分母を消す→vvの係数で割る”という手順を踏めば機械的に排除できます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

コメント

コメントする