公害防止管理者の過去問|令和4年 ばいじん・粉じん特論 問1  問題と解説

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問題1


ふるい上R(%)がそれぞれ、図1と図2で示されるダストA、Bがある。これらのダストを質量比A:B=1:2で混合した試料の頻度分布として、最も適切な図はどれか。

問題1の解答

正解は「2」です。

問題1の解説

解答に至るまでのステップ

ステップ1:粒径分布の理解

ダストAとBの「ふるい上R(%)」曲線から、それぞれの粒子径分布(頻度分布)を読み取ります。ふるい上R(%)とは、ある粒径以上の粒子が占める割合を示す累積分布です。この累積分布の傾き(微分)をとると、頻度分布(粒子径ごとの分布)になります。

ステップ2:ダストAの分布解析

図1(ダストAのふるい上曲線)では、粒径dp1付近でRが100%から50%に低下し、粒径dp2付近で50%から0%に低下しています。これは、ダストA全体の半分の質量がdp1前後に集中し、残り半分がdp2前後に集中していることを意味します。つまりダストAの頻度分布は、2つの粒径dp1とdp2にピークを持つ二峰性分布になります。dp1とdp2の中間ではRが一定(傾き0)のため、その粒径範囲には粒子がほとんど存在せず、頻度分布は0になります。

ステップ3: ダストBの分布解析

図2(ダストBのふるい上曲線)では、ある粒径dp3付近でRが100%から0%まで一気に低下しています。これは、ダストBの全粒子が粒径dp3前後に集中していることを示します。したがって、ダストBの頻度分布は、粒径dp3付近に単一のピークを持つ一峰性分布です。

ステップ4: 混合試料の分布合成

ダストAとBを質量比1:2で混合した場合、頻度分布は両者の頻度分布を質量比で加重平均した形になります。つまり、ダストA由来のピーク(dp1とdp2付近)とダストB由来のピーク(dp3付近)がすべて現れますが、質量比Bの方が2倍多いため、ダストB由来のピークの方が相対的に大きくなります。図2(正解図)はまさに、ダストBの頻度分布を2倍に拡大してダストAの頻度分布と重ね合わせた形になっています。

問題を解くポイント

(1) 累積分布と頻度分布:

累積ふるい上曲線R(%)の勾配(傾き)は頻度分布を表します。R(%)が急減する粒径では頻度分布が大きく、R(%)が平坦な範囲ではその粒径帯の頻度はゼロです。

(2) 二峰性と一峰性:

ダストAは累積曲線に2段階の大きな減少があり、二峰性(ピーク2つ)であると判断できます。ダストBは1段階の減少で、一峰性(ピーク1つ)です。混合すると両方のピークが現れ、それぞれの寄与は質量比に比例します。

(3) 質量比による加重

粉体を混合した場合の粒度分布は、各成分の頻度分布の質量割合による加重和になります。本問ではダストBが2倍量あるため、混合後の分布ではダストB由来の成分が強調されます(ピークの高さが約2倍)。これに着目すれば、与えられた図の中でBのピークが大きい図2が適切だと判断できます。

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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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