公害防止管理者試験の過去問|公害総論:環境問題全般に関する問題⑤

公害防止管理者試験の過去問|公害総論:環境問題全般に関する問題⑤
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問題5

典型7公害の種類別苦情受付件数の推移に関する記述として、ア~ウの(  )の中に挿入すべき語句・数値の組合せとして、正しいものはどれか(総務省公害等調整委員会:令和3年度公害苦情調査結果報告書による)。

  • 種類別に比べた場合、近年は騒音が最多であるが、過去に( ア )が最多となったことがある。
  • 令和3年度の騒音の苦情受付件数は、( イ )件程度である。
  • 令和3年度の振動の苦情受付件数は、水質汚濁の苦情受付件数より( ウ )。
選択肢
悪臭20000多い
悪臭40000少ない
大気汚染20000少ない
悪臭40000多い
大気汚染40000多い

(令和6年)

問題5の解答

正解は「3」です。

問題5の解説

設問は「典型7公害の“種類別 苦情受付件数”の推移」を、総務省 公害等調整委員会の令和3年度公害苦情調査に基づいて空欄補充する問題です。ポイントは次の3点です。

(ア) 近年は騒音が最多だが、過去に最多となったことがあるのは大気汚染!

長期推移(種類別)の統計をみると、近年は一貫して「騒音」が最多ですが、過去には「大気汚染」が最多となった年もあることが長期グラフから読み取れます。したがって、(ア)=大気汚染が正解。公害等調整委員会の「種類別苦情件数の推移」表(令和3年度公害苦情調査・表1)を参照してください

(イ) 令和3年度の騒音の苦情受付件数は20000件程度

環境省の「騒音規制法等施行状況調査」では、令和3年度の騒音に係る苦情は19,700件と公表されています。よって「20000件程度」が妥当です。

(ウ) 令和3年度の振動の件数は、水質汚濁よりも少ない

同じく環境省の公表で、令和3年度の振動苦情は4,207件です。一方、総務省の「公害苦情調査(令和3年度)」の種類別内訳では、水質汚濁の苦情はこの振動件数を上回る水準で推移していることが示されています。したがって、「振動<水質汚濁(少ない)」が正解です。

以上より、(ア)大気汚染/(イ)20000/(ウ)少ないの組合せ=選択肢3となります。

問題を解くポイント

  • 年表の型を押さえる
    • 近年:騒音が最多(おおむね全体の3~4割)。
    • 昔は“大気汚染”が最多の年もあり(長期推移の基本知識)。
  • 代表的な実数の目安を覚える(R3)
    • 騒音:約2万件、悪臭:約1.3万件、振動:約4千件。
  • 相対比較で判断
    • 振動(約4,200件)<水質汚濁

この3点をセットで覚えておけば、同タイプの出題は素早く正確に処理できます。

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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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