
公害防止管理者の過去問|令和3年 水質概論 問5 問題と解説
問題5
環境省の平成30年度公共用水域水質測定結果によると、人の健康の保護に係る要監視項目で、河川において指針値を超過した地点がない項目は次のうちどれか。
- 全マンガン
- ニッケル
- ウラン
- アンチモン
- モリブデン
問題5の解答
正解は「2」です。
問題5の解説
⚠️ 重要:学習上の注意点(時制のトリック)
まず、この問題を解く上で最も重要な前提を共有します。
- 現在の状況(あなたが見つけた資料): 令和2年(2020年)3月の改正により、ニッケルには指針値(0.02mg/L)が設定されています。したがって、現在の実務ではニッケルの濃度を管理する必要があります。
- 問題の前提(平成30年度当時の状況): この問題が出典としている「平成30年度」の時点では、ニッケルに指針値は設定されていませんでした。
この問題は「平成30年度の結果」に基づいて答える必要があるため、「当時はどうだったか?」という視点で解く必要があります。
環境省が公表した「平成30年度 公共用水域水質測定結果」に基づき、各選択肢の状況を整理します。この問題の正解が「ニッケル」になる理由は、当時、ニッケルだけが指針値を持っていなかったため、統計上「超過」という判定が出ようがなかったからです。
| 選択肢 | 平成30年度当時の指針値 | 当時の超過地点数(河川) | 判定 |
| 全マンガン | あり | 18 | 超過あり |
| ウラン | あり | 3 | 超過あり |
| アンチモン | あり | 3 | 超過あり |
| モリブデン | あり | 1 | 超過あり |
| ニッケル | なし(※) | 0 | 超過地点なし |
※ニッケルは当時も「要監視項目」ではありましたが、指針値が空欄(「-」)であったため、環境省の報告書上でも超過地点数は「0」として計上されていました。そのため、消去法および当時のルールの適用により、正解はニッケルとなります。
問題を解くポイント(&今後の対策)
この問題から学ぶべきは、単なる物質名の暗記ではなく、「情報の鮮度」への意識です。
- 過去問を解くとき: 「この問題は平成30年度のデータに基づいている。当時はニッケルに基準がなかったから正解はニッケルだ」と理解してください。
- 今年の本試験を受けるとき: もし今年、「現在の要監視項目について」問われた場合は、「ニッケルには指針値(0.02mg/L)がある」と判断しなければなりません。知識をアップデートしておく必要があります。


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