
公害防止管理者の過去問|令和6年 大気・水質概論 問10 問題と解説
問題10
次の記述に該当する有害物質はどれか。
飲料水に溶けているこの元素の無機体は,ほぼ全量が速やかに腸管から吸収され,肝臓,腎臓,肺,脾臓中に分布し,数週間後に毛髪,爪,皮膚にも分布する。慢性中毒の主な症状としては,色素沈着,過角化症などがある。飲料水による慢性中毒としては,台湾の烏脚病が知られている。また,バングラデシュ,インドなどの地下水を利用している国で,慢性的な中毒の発生が確認されている。
(1) カドミウム
(2) 鉛
(3) クロム
(4) ひ素
(5) セレン
問題10の解答
正解は「4」です。
問題10の解説
解答に至るまでのステップ
記述は、飲料水中の無機体が吸収され、慢性中毒として色素沈着や過角化症などを起こし、台湾の烏脚病(うきゃくびょう)が知られる――という内容です。これは典型的にひ素(As)の慢性中毒の説明です。
- ステップ1:キーとなる固有名詞を拾います。
「烏脚病(台湾)」は、ひ素を含む飲料水による慢性中毒として知られる事例として整理されます。 - ステップ2:慢性症状(皮膚症状)で照合します。
「色素沈着」「過角化症」は、ひ素の慢性中毒で典型的に挙げられる症状です。 - ステップ3:選択肢から該当物質を選びます。
- (1)カドミウム:腎障害・骨軟化などが典型
- (2)鉛:神経系・造血系など
- (3)クロム:六価クロムは別の健康影響像
- (4)ひ素:烏脚病、皮膚症状(色素沈着・過角化)と一致
- (5)セレン:必須微量元素だが、記述の“烏脚病”とは一致しません
- ステップ4:よって(4)を確定します。
問題のポイント
- 烏脚病=ひ素は、公害・環境毒性の定番キーワードです。
- 過角化症=皮膚が厚く硬くなる症状(慢性毒性のサイン)です。


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