公害防止管理者の過去問｜令和6年 公害総論 問13 問題と解説

問題１３

問題１３の解答

正解は「２」です。

問題１３の解説

PFAS・PFOS・PFOA の**包含関係（集合の大きさ・広さ）がわかっているかを問う問題です。

① PFAS・PFOS・PFOA の関係を正しく理解しよう

● PFAS（ピーファス）とは

• 「Per- and Polyfluoroalkyl Substances」＝有機フッ素化合物の総称
• 数千種類以上の化合物の“最大の集合”

● PFOS（ペルフルオロオクタンスルホン酸）

• PFASの中に含まれる 1 つの具体的な化合物
• PFAS ⊃ PFOS

● PFOA（ペルフルオロオクタン酸）

• これも PFAS に含まれる 別の 1 化合物
• PFAS ⊃ PFOA

② 選択肢を図で確認

(1)

PFAS・PFOS・PFOA に包含関係がない図
→ 誤り（PFOS と PFOA は PFAS に含まれる）

●(2)

PFAS の中に PFOS と PFOA が別々に存在
→ 正しい包含関係の図

(3)

PFOS の中に PFAS が入っている
→ 逆なので誤り

(4)

PFAS ＞ PFOS ＞ PFOA という三重の入れ子構造
→ 誤り（PFOS と PFOA は入れ子にはならない）

(5)

PFOS が最も大きい集合の位置にある
→ 誤り（PFAS が最大）

③問題を解くポイント

ポイント１：PFAS は「総称」

• PFAS（最大）
  　└ PFOS（個別化合物）
  　└ PFOA（個別化合物）

ポイント２：PFOS と PFOA は“兄弟関係”

• お互いを含まない
• 同じ大きな PFAS の中に属するだけ

ポイント３：ベン図の中心は「含まれる側」、外側は「含む側」

• 外側が最も広い意味の集合（＝PFAS）

以上より、正しい図は ② となります。この包含関係は環境行政・水質問題の基礎知識として重要ですので、必ず図として覚えておきましょう。