公害防止管理者試験の過去問|公害総論:特定工場に関する問題④

公害防止管理者試験の過去問|公害総論:特定工場に関する問題④
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問題4

特定工場における公害防止組織の整備に関する法律に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 特定事業者は、公害防止統括者を選任した日から30日以内に、その旨を当該特定工場の所在地を管轄する都道府県知事(又は政令で定める市の長)に届け出なければならない。
  2. 特定事業者は、公害防止管理者を選任した日から30日以内に、その旨を当該特定工場の所在地を管轄する都道府県知事(又は政令で定める市の長)に届け出なければならない。
  3. 特定事業者が公害防止統括者を選任しなかったときは、50万円以下の罰金に処せられる。
  4. 特定事業者が公害防止管理者を選任しなかったときは、30万円以下の罰金に処せられる。
  5. 特定事業者は、公害防止主任管理者を選任した日から30日以内に、その旨を当該特定工場の所在地を管轄する都道府県知事(又は政令で定める市の長)に届け出なければならない。

(令和3年)

問題4の解答

正解は「4」です。

問題4の解説

本問は、届出期限(30日)と不選任の罰則額を正確に覚えているかを問う定番です。各肢を、該当条文と照合して確認します。

1. 統括者の選任届は「30日以内」「知事(または政令で定める市の長)」正しい。

  • 根拠:第3条3項(統括者の選任・死亡・解任時の届出は30日以内、宛先は都道府県知事)。
  • なお、第14条で知事事務の一部を政令で定める市の長等に委ねられるため、設問の括弧書き(「又は政令で定める市の長」)も実務上の表現として妥当。

2. 管理者の選任届も「30日以内」正しい。

  • 根拠:第4条3項第3条3項を準用。したがって、管理者の選任時も30日以内に届出。

3. 統括者を選任しなかった場合の罰則は「50万円以下の罰金」→ 正しい。

  • 根拠:第16条1号
    • 第3条1項…に違反した者」は50万円以下の罰金
    • 第3条1項は統括者の選任義務
      → 「50万円以下」で正しい

4. 管理者を選任しなかった場合の罰則は「50万円以下」で「30万円以下」ではない→誤り

  • 根拠:第16条1号
    • 第4条1項…に違反した者」は50万円以下の罰金
    • 第4条1項は管理者の選任義務
    • 設問は「30万円以下」としており、条文は50万円以下なので誤り(正解肢)

5. 主任管理者の選任届も「30日以内」→ 正しい。

  • 根拠:第5条3項第3条3項を準用。したがって、主任管理者の選任時も30日以内に届出。

参考(周辺条文も合わせて押さえると理解が盤石になります)
届出義務に違反した場合(選任届など):「第17条1号」で20万円以下の罰金
解任命令(第10条)違反も:「第16条2号」で50万円以下の罰金
欠格期間:第10条の解任命令により解任された者は、その解任の日から2年は統括者・管理者・主任管理者等になれない(第7条2項)。


問題を解くポイント

  1. 数字は条文どおりに
    • 届出期限:統括者・管理者・主任管理者の選任(および統括者の死亡・解任)→ 30日以内(第3条3項/第4条3項準用/第5条3項準用)。
    • 不選任の罰則統括者・管理者・主任管理者・代理者の選任義務違反 → 50万円以下の罰金(第16条1号。条文の「第3条1項、**第4条1項、**第5条1項、第6条1項」が並列)。
    • 届出義務違反20万円以下の罰金(第17条1号)。
    • 解任命令違反50万円以下の罰金(第16条2号)。
  2. 「誰に・何を・いつ・どこへ」の“型”で記憶
    • :統括者/管理者/主任管理者(+代理者)
    • 何を:選任(統括者は死亡・解任も)
    • いつ30日以内
    • どこへ知事第14条により政令市長等が所掌する場合あり)
  3. ひっかけ対策:30万円↔50万円の入替に要注意
    • 本問の肢4のように、50万円30万円に落としてくる出題が頻出。
    • さらに、**届出違反(20万円)不選任違反(50万円)**を取り違えないこと。
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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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