
公害防止管理者の過去問|令和7年 ばいじん・粉じん特論 問10 問題と解説
目次
問題10
バグフィルターによる湿りガス、湿りダストの集じんに関する記述として、誤っているものはどれか。
- 結露によるろ布の目詰まり等が生じやすい。
- ダクト、バグフィルターの保温施工、バグフィルターホッパー部の加温ヒーターの取り付けなどが必要である。
- 主に冬季には熱風を送気し、処理ガス温度を露点温度程度に保持する。
- 運転の前後は、10分間程度バグフィルターの空気負荷運転をする。
- 燃焼ガスを含む場合は、酸露点を十分に上回る処理ガス温度に維持する。
問題10の解答
正解は「3」です。
問題10の解説
解答に至るまでのステップ
- 湿りガス・湿りダストをバグフィルターで処理する際の最大リスクを確認する
湿り系で最も問題になるのは「水分を含むこと」そのものではなく、結露(露点以下に冷えて水滴が発生する状態)です。結露が起きると、ろ布表面やダスト層(ケーキ層)が濡れて、ダストが泥状・粘着性になる。 - 各選択肢が「結露を防ぐ/結露を招く」観点で正しいか確認する
- ①「結露によるろ布の目詰まり等が生じやすい」
→ 結露が起これば目詰まり・差圧上昇が起きやすいので正しい。 - ②「保温施工やホッパー加温が必要」
→ 冬季は外気で冷える箇所(ダクト・ケーシング・ホッパー)が露点未満になりやすい。保温・加温は結露防止の基本で正しい。 - ④「運転前後に空気負荷運転(乾燥運転)をする」
→ 立上げ時・停止時は装置内部が冷えて結露しやすいので、乾燥パージ等は一般的な対策で概ね正しい(時間は条件で変動)。 - ⑤「燃焼ガスを含む場合は酸露点を十分に上回る温度に維持」
→ SOxを含む燃焼ガスでは酸露点が問題になり、酸が結露すると腐食・目詰まり・ろ布劣化が起きるため正しい。
- ①「結露によるろ布の目詰まり等が生じやすい」
- ③の「露点温度程度に保持」が結露防止の考え方として不適切であることを確認する
結露を防ぐには、処理ガス温度は露点“程度”ではなく、露点より“十分高く”保つ必要があります。以上より、誤っているのは ③ です。
問題のポイント
- 湿りガス・湿りダストの集じんでは「結露」を絶対に起こさない運転が基本
結露するとダストが粘着化し、ろ布の目詰まり・差圧上昇・払い落とし不良が起きやすい。 - 試験での定番ひっかけ:「露点温度程度」
- ×:露点温度程度に保持(温度ムラ・外気変動で結露しやすい)
- ○:露点(または酸露点)を十分に上回る温度に保持(安全余裕を確保)
- 燃焼ガスがある場合は「水の露点」ではなく「酸露点」も考える
酸露点を下回ると腐食・ろ布劣化・粘着化が進むため、十分高い温度維持が重要。


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