
公害防止管理者の過去問|令和4年 ばいじん・粉じん特論 問10 問題と解説
問題10
バグフィルターの保守管理において、一般に点検間隔を最も短くすべき項目はどれか。
- マノメーター指示値
- ろ布の取り付け、劣化、損傷の有無
- 本体シール部の空気漏れ
- ファンの運転状況
- 塗装(発錆、腐食、摩耗)
問題10の解答
正解は「1」です。
問題10の解説
解答に至るまでのステップ
ステップ1: バグフィルターの保守点検項目を洗い出します。
問題文の1~5が代表的な点検事項です。それぞれ一般的な点検頻度を考えます。
圧力差計(マノメーター)の指示値: バグフィルターの差圧(圧力損失)はフィルターの詰まり具合を示す重要な運転指標です。常時監視され、通常は毎日あるいは連続的にチェックします。
ろ布の取り付け状態、劣化・損傷の有無: フィルター布の破損や外れは大きな漏洩につながるため重要ですが、実際の点検は定期停止時(例えば数ヶ月~1年に一度)にまとめて行うことが多いです。日常的には差圧や排出粉じん量の異常で間接的に把握します。
本体シール部の空気漏れ: 本体やダクトのシール不良は効率低下の原因です。これも定期点検項目ですが、頻度はろ布点検と同程度かやや高いくらいでしょう(例えば月1回程度目視確認など)。
ファンの運転状況: 送風機(ブロワ)の振動・軸受温度・電流値などは日常巡回で確認しますが、バグフィルター固有というより設備全般の点検です。頻度は高めですが、フィルター管理上は差圧ほど直接の指標ではありません。
塗装(発錆、腐食、摩耗): 塗装や外装の腐食状況は、年次点検など長期スパン(年1回程度)で確認する項目です。
ステップ2: 上記より、最も頻繁に監視・点検すべきは差圧計(マノメータ)の指示です。差圧の定期記録はフィルター管理の基本であり、異常を早期に発見するため運転中は常時または毎日確認します。
ステップ3: 念のため他の選択肢と比較します。
ろ布やシール、塗装は定期停止時のオフライン点検項目ですので頻度は低いです。ファンの運転は日常点検しますが、それはバグフィルターに限らず設備全般事項です。従って「バグフィルターの保守管理項目として最も短い間隔で点検すべき」はやはり差圧(マノメータ)となります。
問題を解くポイント
(1) 差圧監視の重要性: バグフィルターにおける圧力差(差圧)はフィルターの詰まり具合や清掃タイミングを判断する最重要パラメータです。通常、現場では差圧計を毎日記録し、異常上昇や急低下(布破れ)に注意します。他の点検項目より頻度が高いことは知識として覚えておきましょう。
(2) 定期停止時の点検: ろ布の損傷やシール部漏れ、外部腐食などは設備を停止して内部を点検しないと十分確認できません。そのため、定期点検(例えば年次点検)でまとめて行うことが多いです。これらは日常は差圧や排ガスモニターで間接監視し、長期間のスパンで直接点検します。頻度が低い点検項目である点を踏まえ、選択肢から除外できます。
(3) 送風機(ファン)の監視: ファンはバグフィルターに付随する機械ですが、振動や異音の点検は日常巡回で行います。しかしこれは機械保全寄りの項目で、フィルター自体の管理指標とは言えません。したがって本問では消去法的にもマノメーター監視が最優先と判断できます。


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