
公害防止管理者の過去問|令和4年 ばいじん・粉じん特論 問2 問題と解説
問題2
各種集じん装置の基本流速を示す表において、ア~ウの( )の中に挿入すべき数値の組合せとして、正しいものはどれか。
- 集じん装置の形式 基本流速(m/s)
- 重力沈降室 ( ア )
- ベンチュリスクラバー ( イ )
- バグフィルター ( ウ )
| 選択肢 | ア | イ | ウ |
|---|---|---|---|
| 1 | 0.003~0.1 | 60~90 | 1~2 |
| 2 | 1~2 | 0.003~0.1 | 60~90 |
| 3 | 1~2 | 60~90 | 0.003~0.1 |
| 4 | 60~90 | 1~2 | 0.003~0.1 |
| 5 | 60~90 | 0.003~0.1 | 1~2 |
問題2の解答
正解は「3」です。
問題2の解説
解答に至るまでのステップ
ステップ1: 各集じん装置の「基本流速」の特徴を整理します。
重力沈降室ではガス流速はごく遅く、粒子を重力で沈降させるために通常1~2 m/s程度に制御されます。ベンチュリースクラバーでは、スロート部で非常に高速のガス流が必要で、60~90 m/sという極めて大きな流速が特徴です。バグフィルターでは、ろ布面を通るガスのろ過速度(面速率)が非常に遅く、通常0.003~0.1 m/s程度(=約0.3~10 cm/s)とされています。
ステップ2: 選択肢の検討。
与えられた5つの選択肢の中で、上記の典型値と一致する組合せを探します。ベンチュリースクラバーに60~90 m/sが割り当てられているものは選択肢(1)~(3)です。その中でバグフィルターに0.003~0.1 m/s(極めて低速)、重力沈降室に1~2 m/s(低速だがバグフィルターよりは高い)が充てられている組合せは、選択肢(3)だけです。
ステップ3: 組合せ(3)の検算。
基本流速の大きさ関係は「ベンチュリースクラバー(最速)≫重力沈降室(中程度)≫バグフィルター(最遅)」であることが特徴的です。選択肢(3)ではまさにこの大小関係(60~90 ≫ 1~2 ≫ 0.003~0.1)が成り立っています。他の選択肢は明らかに流速の大小関係が不自然(例えば重力沈降室に60~90 m/sを当てる等)であり除外できます。
問題を解くポイント
(1) 最も速い基本流速
主要な集じん装置の中で基本流速が最も大きいのはベンチュリースクラバーです。およそ60~90 m/sと桁違いに高速で、これにより微粒化した洗浄液滴で微粒子を捕集します。
(2) 最も遅い基本流速
基本流速が最も遅いのはバグフィルターです。ろ布を通過するガスの速度(ろ過速度)は数mm/sから数cm/s程度と非常に低く、典型的には0.003~0.1 m/s程度に設計されます。これは、ゆっくり通過させることで粒子を確実にろ布に捕集する必要があるためです。
(3) 重力沈降室のガス流速
重力集じん装置ではガス流速をあまり速くしすぎると沈降した粒子が再飛散する恐れがあるため、概ね0.5~2 m/s以下の範囲で低めに制御されます。本問では1~2 m/sと与えられており、これは重力沈降式の典型的な設計流速と合致します。


コメント