公害防止管理者の過去問|令和3年 ばいじん・粉じん特論 問7  問題と解説

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問題7

圧力損失がコゼニー・カルマンの式で表せるダスト層において、ダスト層空隙(くうげき)率が0.9から0.85に、ダスト層厚が2倍になると圧力損失はおよそ何倍になるか。

  1. 0.75
  2. 1.33
  3. 2.67
  4. 5.34
  5. 7.57

問題7の解答

正解は「4」です。

問題7の解説

コゼニー・カルマンの式に従う多孔質層(ダスト層)の圧力損失は、層の厚さに比例し、空隙率 ε\varepsilonε(ポーラスの孔隙率)に関して、

(1ε)2ε3\frac{(1-\varepsilon)^2}{\varepsilon^3}

に比例します。したがって、空隙率が 0.90 から 0.85 に低下し、さらに層厚さが 2 倍になる場合の圧力損失増加倍率は、次のように求められます。

空隙率項の比較

初期空隙率 ε1=0.90\varepsilon_1 = 0.90ε1​=0.90 の場合

(1ε1)2ε13=(0.10)20.9030.010.7290.0137\frac{(1-\varepsilon_1)^2}{\varepsilon_1^3} = \frac{(0.10)^2}{0.90^3} \approx \frac{0.01}{0.729} \approx 0.0137

新空隙率 ε2=0.85\varepsilon_2 = 0.85ε2​=0.85 の場合(1ε2)2ε23=(0.15)20.8530.02250.6140.0366\frac{(1-\varepsilon_2)^2}{\varepsilon_2^3} = \frac{(0.15)^2}{0.85^3} \approx \frac{0.0225}{0.614} \approx 0.0366

圧力損失の増加倍率

層厚さが 2 倍になる影響も含めると、圧力損失比は

倍率=2×0.03660.01375.34\text{倍率} = 2 \times \frac{0.0366}{0.0137} \approx 5.34

となります。

したがって、圧力損失は 約 5.3 倍に増大し、選択肢(4)「5.34」が該当します。この結果から、空隙率の低下(目詰まり)と層の肥厚は、圧力損失を大幅に増加させることが分かります。

空隙率が下がると流路が狭くなり流動抵抗が増加し、さらに層が厚くなることで流体が通過する距離が長くなるため、圧力損失が増大します。

問題を解くポイント

コゼニー・カルマンの式の形を知っておくと有効です。

簡易形では、

ΔpL=180μu(1ε)2ε3D2\frac{\Delta p}{L} = \frac{180\,\mu\,u\,(1-\varepsilon)^2}{\varepsilon^3 D^2}

と表されます(DDD:粒径、uuu:流速)。

この式から、圧力損失 Δp\Delta pΔp は、

  • 層厚さ LLL
  • 空隙率項 (1ε)2/ε3(1-\varepsilon)^2/\varepsilon^3(1−ε)2/ε3

に比例することが分かります。本問では絶対値を計算する必要はなく、「層厚さ 2 倍」と「空隙率項の比」を掛け合わせることで、およそ 5.3 倍と簡潔に求めることができます。

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本記事の監修者

ISEED編集部は、環境技術、環境倫理、環境に関する資格について読者に有益な情報を調査・配信しています。記事制作においてリサーチ、構成、ライティング、編集、グロースハックの仕組みを適切に設計することで読者にわかりやすい文章を作ることを心がけています。

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