
公害防止管理者の過去問|令和3年 ばいじん・粉じん特論 問1 問題と解説
問題1
ダストの粒子径及び粒子径分布に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 一般に、粒子径分布の表示はふるい上(オーバーサイズ)で表されることが多い。
- 頻度分布曲線において、ピークに対応する粒子径をモード径という。
- ふるい上曲線において、R=50%に対応する粒子径を積算径という。
- 一般に、粒子径分布を示すグラフは、横軸を対数目盛として表される。
- 産業活動の過程で発生するダストの粒子径分布は、ロジン‒ラムラー分布によく従う。
問題1の解答
正解は「3」です。
問題1の解説
ダスト粒子径分布に関する記述のうち誤っているのは「ふるい上曲線において、R=50%に対応する粒子径を積算径という。」です。
実際には、粒子径分布の累積曲線(ふるい上曲線)で残留率R=50%に相当する粒径は「メディアン径(中央値径)」と呼ばれ、積算径とは言いません。
モード径(頻度分布曲線のピーク粒径)とメディアン径(累積50%粒径)は重要な指標で、それぞれ混同しないよう注意が必要です。
モード径は頻度分布曲線の山の頂点に対応する粒径を指し、メディアン径は累積分布が50%となる粒径、すなわち、全体のちょうど半分の粒子がそれより大きく、半分が小さい粒径を指します。したがって、設問3の表現は誤りです。
他の選択肢は正しい知識です。
(1) 粒子径分布の表示は従来「ふるい上(オーバーサイズ)分布」で示されることが多く、現在では標準的にはふるい下分布も用いられます。
(2) 頻度分布曲線のピーク粒径はモード径と呼ばれます。
(4) 粒度分布グラフでは粒径軸を対数目盛で示すのが一般的です。粒径は範囲が広いため、対数スケールで表現すると分布の形状がわかりやすくなります。
(5) 産業由来の粉じんの粒径分布はロジン‐ラムラー分布(Rosin-Rammler分布)で近似できる場合が多く、対数正規分布と並んで粉体工学でよく用いられる分布関数です。
問題を解くポイント
粒子径分布に関する専門用語(モード径・メディアン径など)と表示方法(累積分布の扱い方)を正確に理解することがポイントです。特に、「メディアン径=累積50%径」であることを押さえておくと、本問の誤りを見抜けます。周辺知識として、オーバーサイズ/アンダーサイズ分布の違いやロジン–ラムラー分布の存在も理解しておくと良いでしょう。


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