
気象予報士の試験勉強は楽しい?受験科目の内容や学習する魅力を解説

私にとって天気は日常生活を左右する自然現象のひとつです。雨が降ったり、雪が降ったりするだけで、その日の行動ががらりと変わる人たちもたくさんいます。だからこそ、「気象を予報する」という仕事は人々の生活にとって欠かせないことなわけです。
みなさんのなかには、そんな天気を予報する「気象予報士」の資格取得を目指そうと考えている人たちもいるかもしれません。難関試験と言われているものの、その学習は面白いのでしょうか?
この記事では、「気象予報士の試験勉強は楽しい?」という疑問について考察しています。気になる学習内容や学ぶ魅力にも言及しているので、「気象予報士になりたい」と思っている人たちは参考にしてみてください。
気象予報士の試験勉強は楽しい?

気象予報士の試験勉強は、日常生活で体験する気象と結びつけながら進めることで、とても楽しい時間になります。「こないだのゲリラ豪雨がどうして起きたのか?」や「今日はこんなに晴れているのに、どうして明日は雨が降るのか?」など、天気に対する興味関心が学ぶ意欲を駆り立てていくわけです。
とはいえ、気象予報士の試験は合格率が1桁台の狭き門です。学習内容は非常に専門的であり、難易度も非常に高いと言われています。だからこそ、単に資格のために義務感で勉強するのは受験者にとって大きな苦痛になるに違いありません。
言うまでもなく、学習内容に対して楽しさを感じるかどうかは、本人の知的好奇心に左右されます。その意味では、「気象予報士の試験勉強は楽しいのか?」という問いの立て方ではなく、「どうすれば気象予報士試験を楽しめるのか?」という関わり方を模索したほうが充実した勉強時間になるはずです。
資格取得の過程では「楽しいよりも辛い」というシーンはあると思います。嫌なことでも忍耐強く向き合って乗り越えることもまた必要な体験です。結局のところ、楽しいから是、辛いから非なのではなく、「何のために気象予報士試験を受けるのか?」という目的の強さが学習継続の燃料になるのかもしれません。
気象予報士試験の受験科目
そもそも気象予報士の受験科目は、どのように構成されているのでしょうか?
気象予報士試験は、大気の仕組みから予報の手法まで幅広い分野の学習が必要です。試験は学科(筆記)と実技(記述)に大別されています。その内容は以下のとおりです。
| 学科試験の内容 | 実技試験の内容 | |
|---|---|---|
| 予報業務に関する一般知識 | 予報業務に関する専門知識 | |
| ・大気の構造 ・大気の熱力学 ・降水過程 ・大気における放射 ・大気の力学 ・気象現象 ・気候の変動 ・気象業務法その他の気象業務に関する法規 | ・観測の成果の利用 ・数値予報 ・短期予報/中期予報 ・長期予報 ・局地予報 ・短時間予報 ・気象災害 ・予想の精度の評価 ・気象の予想の応用 | ・気象概況及びその変動の把握 ・局地的な気象の予想 ・台風等緊急時における対応 |
この表からも明らかなように、気象予報士の学習内容は専門的です。これらを総合的に学ぶためには、参考書や過去問を通じた長期的な学習計画が必要です。
気象予報士の学びの魅力
一概には言えませんが、気象予報士を目指して学ぶことの魅力は大きく3つあると考えられます。
その1:身近な天気の「なぜ?」が解ける楽しさ
第1に、気象の勉強を通じて、日常の天気に潜む疑問が次々と解消されるのが大きな魅力です。例えば「なぜ天気予報は直前で変わるのか?」「なぜ降水確率0%でも雨が降ることがあるのか?」といった身近な疑問も、学習を進めれば理屈がわかります。
すなわち、気象予報のことを勉強すると、「今まで『何でだろう?』と思っていた天気の不思議を根本から理解できるようになるわけです。
知識が点と点でつながり「そういうことか!」と腑に落ちる瞬間が多いのは、勉強を続ける大きなモチベーションになります。日常会話の中でも天気の話題で得た知識を披露できるようになり、学ぶ楽しさと自信につながるでしょう。
その2:自分で未来の天気を予測できる達成感
第2に、気象予報士の学びでは、自ら天気を予測するスキルが身につき、そのこと自体が大きなやりがいになる人たちもいます。気象データを分析して「明日の天気はどうなるか」を自分で導き出せるようになると、まるで未来を読めるような達成感があるわけです。
予報士養成の講師も「データを分析することで未来のことをコンテンツにできる。明日、あさって、1週間後など未来の天気が予測できるのが魅力」と語っています。つまり、学習を通じて天気予報という形で“未来予知”に近い役割を担えるようになるのです。
これは他の資格にはない気象予報士ならではの醍醐味でしょう。自分の予測が的中したときには、大きな充実感と自信を得られますし、天気図を見る目も格段に養われます。
その3:社会の安全に役立つ知識が得られる
第3に、気象予報士の勉強を通じて得た知識は、防災や産業面で人々の安全・安心に直結する力となります。それ自体が学びの大きな魅力です。実際、気象予報士が台風や豪雨の予測情報を発信すれば、人々が早めに備えを行い被害を最小限に抑えることができます。
天気予報の知見があれば、地域の防災計画に助言したり、企業が天候リスクを考慮した対応を取る手助けもできます。「自分の学んだことで命を守れる」という実感は何にも代えがたいものです。
また、気象の専門知識は異常気象が増える現代社会でますます重要になっています。資格を取ることで、防災に強い地域づくりや気候変動への適応にも貢献できるでしょう。人々の暮らしを陰で支える知識を習得できることは、学びを続ける上で大きな誇りと励みになります。
気象予報士試験に向いている人の特徴
気象予報士試験の勉強には長期的な努力が必要ですが、以下の3つの資質を持つ人は比較的に向いていると言えます。
特徴1:情報分析や理系分野が好きな人
気象予報士は大量の気象データを分析して結論を導き出す仕事です。そのため、データ分析や論理的思考が得意な人は適性があります。公式には「気象予報士は高度な予測データを適切に利用できる技術者」と定義されており、単純な暗記ではなく多角的に物事を考える力が求められます。
裏を返せば、数字やグラフを読むのが苦でなければ、勉強を通じて分析力を磨き上げていけるでしょう。物理や数学など理系科目に抵抗がない人、パズルを解くように原因と結果を考察するのが好きな人は、気象予報士の勉強を楽しめる傾向があります。
特徴2:天気や自然現象に強い興味がある人
気象そのものに興味や関心が高い人は、試験勉強を続ける大きなエネルギーになります。日々の天気にアンテナを張り、「今日はやけに風が強いな」といった小さな変化に気づくような観察力のある人は適性が高いでしょう。
気象学の学習では、過去と現在の気象データをひもときながら原因を探る探究姿勢が大切です。知的好奇心が旺盛で、わからないことを自分で調べて理解したいという意欲を持つ人なら、膨大な勉強も苦になりません。
実際、合格者には幼い頃から天気図や雲に興味を持っていた人も多く、「好き」という気持ちが最後まで勉強を支えてくれるのです。
特徴3:専門知識をわかりやすく伝えるのが得意な人
気象予報士は得た知識を一般の人に伝える場面も多くあります。例えば、テレビの気象キャスターは専門用語をかみ砕いて天気を解説しますし、企業向けの予報資料を作成する際も平易な表現が求められます。
したがって、難しい内容をわかりやすく説明できる力がある人も、気象予報士の資格を活かせる可能性が高いと言えるかもしれません。もともと話すことや文章を書くことが得意なら強みになりますし、そうでなくても人に伝える訓練を積めば予報士として活躍の幅が広がります。
常に相手の立場に立って物事を説明できる人、人前で話すのが好きな人は、試験勉強中も得た知識を人に教えることで理解を深めるなど、上手に学習を進められるでしょう。
好きがすべてではない
気象予報士の試験勉強は、天気が好きな人にとって 「楽しい学び」と「高い壁」 の両面を持ち合わせています。試験範囲は広く難易度も高いですが、その分、勉強を通じて日々の天気の謎が解ける喜びや、自分の予報で人々の役に立てる誇りを得られます。
しかしながら、好きがすべてではありません。学ぶことに苦痛を感じたとしても、それを乗り越えて達成できたのなら、それは素晴らしいことです。「楽しいと思えないから向いていない」と気を落とすことはありません。大切なことは資格を自分にとってよりよい方向に活かそうとする営みです。
それがあれば、プロセスの楽しさや苦しさはいずれも試験との相性を説明するものにはならないと思います。実際、難関試験への挑戦は、多く人にとって苦楽がともに存在します。
気象予報士は専門知識を持つ希少な存在です。環境変化に伴う異常気象が増える中、気象予報士の知見は今後ますます社会に求められるでしょう。


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