いうまでもなく、試験勉強を「一夜漬けでやろう」という発想はやめた方が良いです。
けれども、会社からの命令などで仕方なくエコ検定(eco検定)を受けないといけない人たちにとって、貴重な休みの時間を検定試験の勉強に費やすなんて耐え難いのも事実ですよね。実際、エコ検定は一夜漬けで合格できるのでしょうか?
この記事では、「エコ検定は一夜漬けで受かる?」という疑問について解説しています。また、エコ検定の合格点や問題数にも触れているので、これから試験の勉強を始めようと考えている人たちは参考にしてみてください。
エコ検定は一夜漬けで受かる?

さて、エコ検定は一夜漬けで合格できるのでしょうか?
結論から言えば、あなたが環境分野を学んだことのない初学者に該当するならば、エコ検定を一夜漬けで受かるのは難しいと言えるでしょう。
なぜなら、エコ検定は公式テキストの知識に加えて、それを応用する力も求められるからです。つまり、「暗記する」だけでは不十分ということです。さらに、最近の時事問題も出題されます。合格率から考えると2人に1人が合格するものの、決して軽んじられない検定試験なのです。
ネットを見ると、一夜漬けでエコ検定に合格した体験記を公開している人もいますが、その真偽はわかりません。すなわち、情報商材を売りたいがために嘘をついている人もいる可能性があるのです。自分にとって都合の良い情報を信じるという人間の弱さにつけ込まれないように注意しましょう。
一夜漬けで受かる方法
そうは言っても、結果として一夜漬けにならざるを得ない人もいるはずです。その場合、エコ検定に受かる可能性を少しでも上げるためには、具体的に何をしたら良いのでしょうか?
一夜漬けで受かるためには、無駄のない効率を重視した学び方を徹底するより他ありません。
これは、あくまでも一つの選択肢に過ぎませんが、一夜漬けでも結果を出すためにやるべき勉強法は過去問や演習問題を解いて、間違えた問題を正解するまで復習することです。具体的には以下のフローを参照してください。
- ステップ1 公式テキストに該当する過去問或いは演習問題を解く。
- ステップ2 解説を読んで間違えた理由と正しい答えの背景を確認する。
- ステップ3 もう一度、過去問或いは演習問題を解く。
暗記力に自信がある人は東京商工会議所が出版しているエコ検定の公式問題集を解くことを推奨します。事実、そこから検定試験の問題が出題されるのですから、エコ検定の運営団体が出版する本を読んで内容を理解するのが最も効果的な学習であると言えます。
「丸暗記」が得意でないのであれば、とにかく問題を解いて正解した理由と間違えた理由を丁寧にチェックすることをおすすめします。それぞれの問題を構造的に理解することで出題形式が変わったとしても対応できるようになります。
エコ検定の合格点
そもそもエコ検定の合格点はどのくらいなのでしょうか?
東京商工会議所が公開するエコ検定のページによれば、7割以上の得点を取れたら受かります。
・100点満点とし、70点以上をもって合格とします。
東京商工会議所『受験案内・お申し込み』より引用
合格基準は過去に変更されたことはないので、基本的には70点以上を取得できれば問題ありません。
なお、これまで実施されたエコ検定の合格率は以下のとおりです。この表だけ見ると、2人に1人は受かる試験であることがわかります。しかし、だからと言って、楽して合格できる試験であるとは言えませんので注意してください。
| 試験回 | 受験者数(人) | 実受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第38回 | 17,570 | 16,184 | 9,044 | 55.9% |
| 第37回 | 19,167 | 17,553 | 10,268 | 58.5% |
| 第36回 | 18,059 | 16,487 | 9,611 | 58.3% |
エコ検定の問題数
東京商工会議所の公式サイトを調べたところ、エコ検定の問題数について言及はありません。あくまでも、100点満点中70点以上が合格ラインであることを示すに留まります。
そのため、問題数について確定的な情報を記載することは難しいと言わざるを得ません。もっと言えば、エコ検定の運営団体が問題数を公開していないということは、その年によって出題数が変わる可能性があることを示唆しています。
事実、これまでに実施された試験では、あるときを境に問題数が減るなどの改変が実行されています。したがって、出題範囲を網羅的に勉強した上で、本番当日に配布された試験問題をチェックして、1問当たりに使用可能な時間を算出するのが最も安全であると言えるでしょう。
ノー勉の可否
ノー勉の可否は受験者の学習履歴や要領の良さに依存します。そのため、一概に勉強せずに受かるとも、受からないとも言えません。しかし、出題範囲の広さを考えると、エコ検定は初学者にとって一夜漬けで受かるほど簡単な検定試験ではないのです。
ただし、合格者の平均学習期間と学習時間を見ると、一夜漬けレベルで受かった人もいないとは言えないようです。具体的に言うと、合格者の平均勉強期間と時間の割合で最も高いものを組み合わせると、「1ヶ月未満」✖︎「30分未満」ですからクロスさせた時に全く勉強せずに試験を受けた人もいるかもしれないのです。
東京商工会議所『公式テキスト・学習サポート』より引用エコ検定の勉強期間
エコ検定の勉強時間
けれども、勉強せずに受かった人は環境に関する基礎学習をすでに終えている人たちである可能性が非常に高いです。何も知らないのに7割以上の点数を取れたとしたら、それは単なる偶然であるか、あるいはマークシート試験それ自体をハックしている別な思考の持ち主なのでしょう。
以上のことからも、ノー勉で受かる試験ではないと考えるのが現実的な考察です。
こなすよりも探求するきっかけに!
エコ検定の一夜漬けについて調べている以上、読者にとっては明日がもう試験日なのかもしれません。その状況において、「試験勉強をちゃんとした方が良い」なんて非現実的でお説教めいた話は無意味であることもまた事実でしょう。
したがって、今はとにかく公式テキストの過去問を繰り返し解くのが唯一の勉強方法です。
エコ検定が環境分野における広範囲な知識体系を問うものである限り、試験をこなすのは本質的に無意味であると思います。試験のために詰め込んだ知識はやがて忘れ去られていきますし、必要になったらググって調べれば良い話です。
会社から命令で受けている人もいますから仕方がないことなのかもしれませんが、知識の活かし方を考えることが本当は大切だと思います。環境について学ぶとは、そこに対する問いを持って探求することに繋げていかない限り、虚無の時間になってしまうのではないでしょうか……。





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